推定少女(桜庭一樹・高野音彦/ファミ通文庫)*4

冒頭の「あんまりがんばらずに、生きていたいなぁ」という主人公の思考は、まんま中学三年のときの自分の思考で、僕は「がんばればなんとか」入れるレベルの高校を頑張りたくないから避けて、頑張らなくても入れるレベルの高校を選んで気付けばそこの卒業生になっちゃったわけですけれども。
そんな感じで5年前という、そう遠くはないはずだけど自分にとってはやたらと遠い過去を思い出させられる作品でした。当時持っていた焦燥感とかをいつの間にか失くしてて。「ぅわ思春期終わってね?」と気付いたのがいつ頃のことだったか。
僕と同世代くらいの人が読むと一番楽しめるんじゃないかなー。……まあ、二十歳くらいのカップルのお姉さんの視点が一番近くなっちゃってるだろうけど、それでもまだ「中学生」だったことを思い出というよりかは記憶として持っていられる年代にこそオススメの一冊。