感想

空ノ鐘の響く惑星で8(渡瀬草一郎・岩崎美奈子/電撃文庫)*1

本筋がこれだけ動いてるってのに、こんだけキャラ萌えが存在するっていいのか? ウルク・リセリナのWヒロインに加えてイリスという名のツンデレ、それから新興勢力ソフィア嬢。そしてなんといってもカルバイ卿! 凄いよあのラストシーンの威力は。萌えます…

円環少女(サークリットガール)1 バベル再臨(長谷敏司・深遊/スニーカー文庫)*2

ふらっと寄った本屋で発見したので購入しておいたやつ。読了です。 川上氏好きの方々の中でも、設定の厚さ・熱さが好きと言う方なら気に入るんじゃなかろーかと。 どんな感じかというと、「幾千幾億もの魔法世界が存在する中で唯一、神も魔法も存在しない世…

『うそつき〜嘘をつくたびに眺めたくなる月〜』(日日日・高橋葉介/新風舎文庫)*3

私的には日日日の書くライトノベルがそんなに好きではないということを悟りつつある昨今*1、みなさまにはいかがお過ごしのことでしょうか。 そんななかでこの『うそつき』ですが、久々にヒットです、『ちーちゃん』以来です。デビュー以来だってのにそんなに…

でたまか(鷹見一幸・Chiyoko/スニーカー文庫)*1 *2 *3 *4 *5 *6 *7 *8 *9 *10 *11 *12

最初は国の中央から地方に派遣された若い将兵がその国のお姫様と恋に落ちるという小川一水の『まずは一報ポプラパレスより』みたいな感じなんだけれど、結局のところは吉岡平の『無責任男』シリーズなんだなと。そんな感じで捉えてます。 先週はこのシリーズ…

涼宮ハルヒの動揺(谷川流・いとうのいぢ/スニーカー文庫)*14

表紙デザインが新しくなりました。また新規読者が増えそうな。 内容はもうキャラ立ってるし安定路線と言って良いかと。安心して読めます。 しかし、“安心して読める”が誉め言葉って言うのもなかなか危険だよなあ。

マリア様がみてる 妹オーディション(今野緒雪・ひびき玲音/コバルト文庫)*13

久々の本筋話。由乃や祐巳が妹探しに奔走するなか、祥子様が暗躍なされていて、なかなか薔薇様らしくなったなと(笑)。 視点が交差しているので読み始めに少し戸惑いましたが、まあすぐに理解できたので良し。なにより笙子さんが再登場したので個人的にはそ…

デュラララ!!!×2(成田良悟・ヤスダスズヒト/電撃文庫)*17

「異世界なのに!?」

銀盤カレイドスコ−プ4(海原零・鈴平ひろ/スーパーダッシュ文庫)

とか言いつつ感想でも書こうかと。ISBNとか調べるの面倒なのでフォーマットちょっと崩してます。 まあ、事前情報全く仕入れようとしなかった俺は間違いなく勝組だったと。本開いて読み始めた瞬間に確信しました。 そんな感じで気になったら嫁やー。この作品…

私立!三十三間堂学院(佐藤ケイ・かみやまねき/電撃文庫)*19

そういえば、渡瀬草一郎と佐藤ケイの新刊を同時に買うのっていつ以来になるんだろう?(適当に調べたところ03年5月以来の模様。そら忘れてるわなー) 書店で見かけて佐藤ケイがど真ん中にまっすぐ放り込んでるみたいなので購入。さすが、ライトノベルしてる…

私の優しくない先輩(日日日・榎本ナリコ/碧天社)*18

私的初の同時代性作家、日日日の2作目。 語り部は生来の病弱で、もう自分の命が長くないことを悟っている女子高生。この設定を作者自身の「将来への希望の無さ」と繋げて語るのはそう飛躍した論でもないと思います。 物語自体は駆け足感が強いと言うか、もう…

空ノ鐘の響く惑星で6(渡瀬草一郎・岩崎美奈子/電撃文庫)*1

徐々に明らかになってくる設定、きっちり描かれているキャラクター、息も吐かせぬストーリー展開と、なんていうかもう、早く続きを! て感じです、今回も。 直球と変化球織り交ぜておきながら、読者が惑うことなく付いて行けるって言うのはやはり渡瀬先生の…

『ちーちゃんは悠久の向こう』(日日日・河野雅美/新風舎文庫)*3

一般的なライトノベルとは違う雰囲気です。物語がどんどんこっちを裏切っていってくれる。その辺が乙一に似ているかな、と。思ったら久美沙織先生が解説で同じようなことを書いてらっしゃったり。そんなわけで買おうかどうか迷ってる人は解説読んでみてくだ…

戯言シリーズ『ネコソギラジカル(上)十三階段』(西尾維新・竹/講談社ノベルス)*2

崩子ちゃん死んじゃいそうだね。<挨拶。 このあと感想書く予定だけど日日日(あきら)読んでたときに「この本と、この作家と出会えて本当に良かった」と思ったのだけれど、まさかそれが2冊連続で来るとは。 戯言シリーズが収束へと、終息へと向かっています…

AHEADシリーズ 終わりのクロニクル4-上(川上稔・さとやす/電撃文庫)*4

今回はまるおさんがカラオケALLで喉潰したりしてますが気にせず例によって例の如く都市シリーズとAHEADシリーズの関連性を考えていきますです。てかキーワード「川上稔」からいつも以上の人数が来てるように思うんですが皆さんどうなさったのでしょう? 巨乳…

刹那〜そのとき彼女が願ったこと〜(山下卓・HACCAN/ファミ通文庫)*5

『BLOODLINK』外伝2作目。本編を読んでいれば基本的な結末はプロローグで読み取ることが出来るようになってます。 エピソードのひとつひとつが温かく、丁寧に書き込まれていて、それゆえ見えている結末へ向かう行為(ページを捲ること)が躊躇われます。 『B…

僕らA.I.(川上亮・BUNBUN/富士見ミステリー文庫)*1

照れとかプライドとか取っ払って、「萌え」に走っちまったほうがいいように思いました。物語の骨子はこのままにキャラクターをよりキャラクターとして立てちまえば、そういう層が付いてきそうなんだがなあ。 まあ、後書きを読むからにそういう方向から意識的…

天使の梯子(村山由佳/集英社)*3

ああ、そうか。夏姫って、『すべての雲は銀の…』の主人公と同じ立場だったのかあ。と今更気付いた一作。 なんでか作品そのものよりも村山作品全般の流れの中で考えてしまうのは、やはりこの作品がデビューから今までの一つの区切りとして存在してるからなん…

空ノ鐘の響く惑星で5(渡瀬草一郎・岩崎美奈子/電撃文庫)*2

このシリーズは内容、テンション、発行ペースと高い質を保っているので安心して読んでいられます。 今回は戦争直前の各国、各神殿間の駆け引き、陰謀劇なんてものが話の主軸として存在しています。 そんななかで自国とは敵対関係にある国の王子様と良い仲に…

最近読んで面白かったのは

森絵都の『DIVE!!』シリーズ4冊。これは「読まなきゃ損」て言い切れるレベルの作品。手放しの賛辞です。はらしょー。 あとNHKフィギュアに触発されて銀盤カレイドスコープを再読。やっぱり面白い。 電撃の新刊はシリーズ物を三冊ばかし購入。これから読みに…

推定少女(桜庭一樹・高野音彦/ファミ通文庫)*4

冒頭の「あんまりがんばらずに、生きていたいなぁ」という主人公の思考は、まんま中学三年のときの自分の思考で、僕は「がんばればなんとか」入れるレベルの高校を頑張りたくないから避けて、頑張らなくても入れるレベルの高校を選んで気付けばそこの卒業生…

天槍の下のバシレイス1(伊都工平・瑚澄遊智/電撃文庫)*5

キャラ造型はいいのにこの微妙な生かしきれなさ。伊都先生らしいといえばそれまでだけど、やはりどうにかしてほしいところ。 内容はガンパレとかディバイデッド・フロントとかそのへん。それを伊都工平が描けばこうなるよ、みたいな。そこらへんの作品と『61…

涼宮ハルヒの暴走(谷川流・いとうのいぢ/スニーカー文庫)*7

「消失」まだ読んでねーや、という心の呟きは置いておいて。 このシリーズは長編だと中だるみがきつく感じるときがあるので、短編の方がジェットコースター感強くていい感じです。

GOSICK3-青い薔薇の下で-(桜庭一樹・武田日向/富士見ミステリー文庫)*6

このレーベルが創刊されたときに期待した、キャラ・ミステリー小説というジャンル(あるのか?)を正しく踏襲しているシリーズ。 桜庭作品は良い意味で安定しているので最初から最後まできっちり読みきれる。変に駆け足になる瞬間が無いのでありがたいですね…

想いはいつも線香花火(一色銀河・ゆい/電撃文庫)*8

ライトノベルにおける主人公の特徴として「どうしようもないほどの劣等生のはずが実は最強クラスの秘めた力を持っている」ていうのがありますが、近作の主人公は最強クラスの力を持っていなければならない血筋なのに何故か持ってない奴として描かれてます。 …

電波的な彼女(片山憲太郎・山本ヤマト/スーパーダッシュ文庫)*10

これまた当りって言うかこういうのが最近読みたかった。 ただ、日常パートは良い出来だったけど、事件の犯人が80ページあたりでほぼ確定できるって言うのはどうかと思った。 あと、「両親の不和を取り持とうとして、家では凄く明るい子なのに学校なんかだと…

マリア様がみてる 特別でないただの一日(今野緒雪・ひびき玲音/コバルト文庫)*9

読む前はサブタイトルから「また余談か?」と不安になってたんですが、結果としては凄い良かったです。 読者的な最大の関心事である「妹争い」も、可南子のキャラにこの巻で厚みが出てきたし、祐巳も上級生らしさが増してきて、作中時間が一年経って、ちょう…

ネザーワールド-ロビン-(東佐紀・唖采弦二/スーパーダッシュ文庫)*11

前巻よりもキャラクターが類型的になってるけどその分物語がライトノベルとして引き締まってます。 物語世界が独特な分、内容はボーイ・ミーツ・ガールがちょうど良いんでしょうかね。とっつきやすくなってるんでこの巻から読むのもいいかも。前の主役勢出て…

『オーバー・ザ・ホライズン』(橘早月・高科浅妃/電撃文庫)*13

新人とは思えないほどの安定感で読みきれたわけですが。難点もいくつか目に付きました。 まず、ヒロインの行動原理の理由付けが弱い。幾らなんでも盲目的過ぎるし、開眼後も転換が急すぎる。 敵キャラも浅い。マチェイの動機も「軍部での権威付け」だったは…

好き好き大好き超愛してる。*15

読了。 "セカチュー"とか"セカイ系"とかいったもんへの舞城なりの返答というか。 装丁のこの露骨なまでの趣味の悪さも狙いは外していないだろうし。 この作品に芥川賞をやらない辺りに僕が普段純文学を読まない理由が詰まってるんだろうなあとか。

ソウルドロップの幽体研究(上遠野浩平・斎藤岬/祥伝社ノン・ノベル)*14

いきなり霧間誠一で始まります。内容もブギーポップ読んでない読者とでは受ける印象大分違うんじゃなかろうかという感じでした。 てなわけで一連の上遠野作品群既読の方にのみオススメします。