たまにはライトノベルでも書いてみようか。

って思って、思いつくままにラブコメを書こうと思ったのですが、コメディ分が足らない上にちっともライトノベルじゃない代物になってました。……なんでだ?
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「好きです。付き合いなさい」
 ここまで高圧的な告白をされた人間も、俺くらいなものなのではないだろうか。
 目の前にいるのはお嬢様高校の制服に身を包み、腰までまっすぐしなやかに伸びた黒髪やら端整な顔立ちやら立ち居振る舞いから醸し出される雰囲気まで、ザ・お嬢様といった感じの人だった。
 初対面という訳ではない。親父の代理で出席したとある大金持ち主催のパーティのとき、その主催者の大金持ちの娘という立場の彼女と挨拶を交わしてはいた。というか挨拶しかしていない。
「どうしたのです? 付き合いなさいと言っているのです」
「……ええ。よろしくおねがいします」
 お嬢様――北大路朱音はその答えにどうやら満足したらしく、満面の笑顔で大きく頷いた。
 
 10歳の時に交通事故に遭った俺は、その影響で他人より一年送れた生活を送っている。
 一時は生死の境を彷徨っていたらしいが、今では誰に言っても信用してもらえない程度に丈夫になっていた。
 両親と幼いころの記憶大半は失ったが、今の両親(父方の叔父夫婦)を始め、得たものもそこそこある。
 両親の保険金は俺が18歳になった時にまるまる義父が譲ってくれた。会社を経営している義父にしたところで、小さいとはいえない額だろうに、俺の為を思って取っておいてくれたようだ。俺はその金で自動車免許を取り、ついでにガキのころから憧れていた真っ赤なスポーツカーも購入した。
 白峰女学院の正門前には俺のように彼女待ちをしている野郎どもが少なからず居る。
 放課後、迎えに来なさい。と携帯に連絡があったのが昼休み。家まで車を取りに戻るため、その時点で学校は自主早退していた。
 授業に出なくても感覚だけで勉強は出来たから支障は無いのだけれども。それでもこちらの都合を少しは考えてくれよな、と思ってしまう。
「お待たせしましたわね」
 と言いつつ飽くまで優雅に俺の下までやってきた朱音に、周囲にいる野郎どもの視線が集まる。
 この学院の生徒といって思い浮かべるイメージそのままと言った彼女の容姿は、確かに人目を引く。
 羨望や嫉妬の入り混じった視線を受け流しつつ彼女をエスコートして車道へ出ると、助手席のドアを開けて迎え入れる。
「ありがとう」
 そうされるのが当たり前といった顔で乗り込む。実際、お嬢様にとってはそれが当たり前なのだ。
 付き合い始めて2週間が経ったが、一度も笑顔を見たことが無かった。顔に張り付かせた微笑は見せるが、心の底から笑うと言うことは無かった。
「どうしたのです? 出発なさい」
 運転席に乗り込んだままぼうっとしていたようだ。慌てて発車させる。
 何故、俺なのか。
 この2週間、自分なりに考えてみたが、よく判らなかった。
 成績は良いといっても全国レベルで見たら上の中だ。運動神経も同じくらい。容姿だって右に倣う。財力だって同年代の中じゃ多くても世間を見渡せば幾らでも上は居る。
 一般的な世界ではもてるが、世界的富豪の娘の恋人と言うには少し足りない。それが俺の自己分析だった。
 一体何故、彼女は俺に告白してきたのだろう。
 信号待ちをしながら、彼女を見る。男なんて選り取りみどりのはずだが、さして楽しくもなさそうな顔で俺の隣にいる。
 視線に気付いたらしい。いつだって変わることの無い微笑を向けてくる。
「どうしたのです。私の美しさに見惚れましたか?」
「ええ。そんなところです」
 彼女の微笑が解け、固まった表情が少しだけ紅潮したように見えた。
「……あ、ホラ! 青信号ですわ!」
 取り繕うような慌て方で前方を指差す。レアな表情が見れたことに、俺は少しだけ喜びを感じていた。
 
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こんな感じで。構想執筆一時間半で約2500字。それはまずまずとして最低でも後二回は書き直さないと読めたもんじゃないと言うのはどうしたもんか(ダメすぎ)。
 
てか一回の更新でこれだけの文字量って初かもねー。
本読んでないからっていつも以上に恥ずかしい文章を載せるとか、そういう自虐的な行為は今後慎もうと思います。
次回更新からはきっとまともに戻ります。ゴメンナサイ。
……笑って流してくださいね?