『吉永さん家のガーゴイル』読了。

清く正しくキャラクター小説って感じで、物語の背景世界よりガーゴイルや双葉たちの成長していく過程を重要視してる作品。
「家族」というのがテーマなんだろうけど、その中でパパとママの比重が軽めだったのは何故なのかな、と。
娘が誘拐されたのに、その事実よりも昼ご飯の方を重要視してたり、憤慨している描写も兄とガーゴイルのみだったりと、「家族」と言う単語が頻出する割に家族というものが重要視されていない感じがする。何故そうなっているのかと思うと、父と母が「子どもみたいな大人」と描写されていて、兄こそが双葉たちの保護者として適用されているからではないだろうか。
第一話で雨に濡れた二人を出迎えるのも兄、第三話でガーゴイルの疑問に答えたのも兄。誘拐された双葉も、両親ではなく兄が迎えに行っている。
この辺に何か含みがあるものとして再読なり2巻以降なり読んでいこうかと。